日本農学会 ページを閉じる

平成22年度シンポジウム

農林水産業を支える生物多様性の評価と課題

 

日時
平成22年10月 9日(土)午前10 時より(午前9 時30 分開場)
会場
東京大学弥生講堂・一条ホール
主な対象
一般、学生、院生、若手研究者
講演要旨
別売(500円/1部)
ポスターイメージ
内容
本年2010年は国連の定める国際生物多様性年であり、また、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の日本での 開催が予定されている。農林水産業は、生物に備わる生産力を利用することで人類がその恩恵 を享受しつづけようとする産業であり、その根幹を支える生物資源の多様性の確保は、安定的で持続的な農林水産業の展開にとって最も基礎的かつ重要な課題である。本シンポジウムは、農林水産業を支える生物多様性の現状を評価し、将来に向けた課題を整理することを目的とする。 まず、農林水産業と生物多様性の関わりについて考え方を整理した後、国内外の在来作物品種や園芸品種、近縁野生種の遺伝的多様性が失われつつある現状を概観する。 次いで、農林水産業を支える生物多様性の利用と評価に関する現状と課題を、作物生産、森林資源、水産資源、農耕地土壌のそれぞれについて整理する。 さらに、多様な生物の生息する農村空間の保全と再生というマクロな視点から、生物生息空間の再生、農村ランドスケープ、生態系サービスの経済的評価について検討する。
講演題目
「生物多様性条約とSATOYAMAイニシアティブ」 東京大学 
武内 和彦
「農山漁村の生物多様性の診断と管理」 愛媛大学
日鷹 一雅
「作物生産における生物多様性の利用」 北海道農業研究センター
辻 博之
「森林の遺伝的多様性保全と森林管理」 森林総合研究所
津村 義彦
「栽培漁業の遺伝的影響評価と多様性管理」 東京海洋大学
北田 修一
「農耕地土壌における微生物多様性の評価手法とその利用」 東京農工大学
豊田 剛己
「水田地帯の魚類生態系保全と地域の活性化」 秋田県立大学
端 憲二
「複合生態系としての農村ランドスケープと生物多様性」 農業環境技術研究所 
山本 勝利
「生物多様性と生態系サービスの経済的評価」 長崎大学
吉田 謙太郎